京都市南区東九条室町47番地3
JR京都駅八条口より徒歩2分
精液中に精子がない状態を無精子症と言います。原因別に「閉塞性無精子症」と「非閉塞性無精子症」の2種類に分けられますが、それぞれ治療法が異なりますので正確な診断が求められます。
そもそも本当に無精子症なのか?少しぐらいは精子があるのでは?といったところから正確に診断していく必要があります。生殖医療専門医(泌尿器科、男性不妊専門)が最も必要とされる分野です。
精巣(睾丸)の機能は正常で、精子はたくさん作られているにも関わらず、精子の通り道(精路:精巣上体、精管、精嚢、前立腺など)が何らかの原因で閉塞しているため、精子が出て来られない状態、これを閉塞性無精子症とよびます。
過去に精路の炎症を起こしていたり、手術によって精路が閉塞していることが原因としては多いですが、特に原因がわからない場合や、生まれつき閉塞している疾患(先天性両側精管欠損症:CABVD)もよく経験します。
閉塞性無精子症の場合、精巣から精子を採取する手術(精巣精子採取術: conventional TESE)をする必要があります。精巣の機能は正常であり、内部では精子はたくさん作られていますので、比較的簡単な治療となります。30分程度の簡単な日帰り小手術により精子を採取することができます。
ただ、採取できた精子は体外受精(顕微授精)でなければなりませんので、奥様の準備や治療が必要となります。
当院では全国のあらゆる体外受精施設・クリニックと連携を取ることが可能です。手術で採取された精巣精子は当院にて凍結保存を行い、体外受精を行う施設に輸送します。
何らかの原因により精巣(睾丸)で精子を作る能力が低下してしまったため、無精子症になった状態、これを非閉塞性無精子症と呼びます。
生まれつきの原因(両側停留精巣、クラインフェルター症候群、Y染色体微小欠失など)や後天的な原因(抗がん剤治療後、放射線治療後など)がはっきりしていることもありますが、いまだに多くは原因不明であり、今後の医学の進歩に期待したいところです。
精巣の精子を作る能力が低下してくると、精液中の精子が減少していきます。さらに悪化してくると、やがて精液中に精子が存在しない状態(=無精子症)となってしまいます。しかしながら、精巣ではある程度の量の精子が作られないと精液中に精子が出現してこない仕組みなので、無精子症だからといっても、精巣で全く精子を作っていないとは限りません。精巣全体が一様にダメージを受けているとは限らず、内部で細々と精子を作っている一部分が残っていることがよくあります。
この精子を作っている極小部分を見つけ出し、そこから精巣精子を採取してくる技術、これが顕微鏡下精巣精子採取術(micro-TESE)です。
精巣(睾丸)から採取できた精子は、いったん凍結保存しておきます。これは顕微授精以外の方法ではうまくいきませんので、奥様には後日、顕微授精の準備をしていただくことになります。奥様の卵を採取した当日に、凍結精子を解凍して使用することになります。
当院では全国のあらゆる体外受精施設・クリニックと連携を取ることが可能です。手術で採取された精巣精子は当院にて凍結保存を行い、体外受精を行う施設に輸送します。
当院では全国のあらゆる体外受精施設・クリニックと連携を取ることが可能です。手術で採取された精巣精子は当院にて凍結保存を行い、体外受精を行う施設に輸送します。